保護者と卒園児の声

センス・オブ・ワンダーを読んで(中学生になった卒園児より)

 この本は、美しい自然の素晴らしさや、自然に感動することの大切さが書かれた本です。

幼い甥と一緒に自然の中で過ごした、筆者自身の経験をもとに書かれています。

 ぼくは野外保育の幼稚園に通っていました。その幼稚園では、毎日近くの森や川へ散歩に出かけていました。そこでは、季節によって芽吹きや、いろいろな虫、蛙の卵、雲や天気の変化、大雨の後の川原の様子、紅葉の色が一つひとつ違うこと、霜柱や少しずつ違う雪などに出会い、観察することができました。ぼくはそこで、この本に書かれているようなことも体験し、自然の不思議さを学びました。 

 この本には、自然に触れた経験や思い出は、大人になっても、つまらない人工的なものにとらわれて大切な物を見失わないように導いてくれるとあります。ぼくは、大人になっても「センス・オブ・ワンダー」を持ち続け、次の子どもたちにも伝えていきたいと思います。

風の森に出会えて

お散歩の会、「まつぼっくり」に初めて参加した時、この森にとても癒され野外保育に魅力を感じました。

ですが、風の森の園児は非常に少なく、小学生になったら皆と馴染めるのだろうかという心配もありました。

けれども、目をキラキラ輝かせ、生き生きと森の中を駆け回る息子の姿を見て、そんな不安は一気に吹き飛びました。砂や葉っぱ、水たまり、石ころ、枝...既製のおもちゃがなくても楽しそうに遊んでいる息子に感動し、親として本当にうれしい気持でいっぱいです。

春夏秋冬、季節を体で感じ、今この瞬間瞬間を大切にして毎日を過ごす...そんな風の森に出会えて本当に良かったです。

だんご三兄弟の父

散歩などによる豊富な活動量により、少々の風邪は引くものの、丈夫な体になりました。

私自身も、風の森より奥深い山里で育ちましたが、彼らほど自然に触れたり、野山で体を動かすことはありませんでした。

風の森で育った子どもたちは、自分の力で生きていける強い大人になっていくことでしょう。

また、父の会では、普段息子たちが見れない働く親父の姿を見せれる機会であり、

何より子どもが喜んでくれました。

豊かさとは

風の森に通わせて4年...

子どもたちの成長もさることながら、気づくと親の学びの方が多かったです。

結果や合理性が先行する世の中で、豊かであるとはどういうことを言うのか?

我が家は風の森にお世話になり、関わり合うことで、答えが見え始めました。

そして、子どもたちは日々その豊かさや喜びを無意識の領域で体感しているのを感じます。

 

これからどんな大人になるのか、楽しみであり、

幼少期の体験や感じたことが、いつかどこかで彼らの生きる指針になると信じています。

卒園式の日

卒園式の朝、風の森に向う車のなかで息子が言った。

「いつも遊んだ宮の森、ありがとう!」

「この木も、この林も、この山も...みんな、ありがとう!!」

そう感謝して巣立っていく姿を見て、

この子をここに通わせられて良かったと思いました。

自分の足で

風の森の子どもたちは、自然のなかを沢山お散歩します。

雨の日も風の日も、雪の日も晴れの日も...

木々の香りや、風を感じて、鳥のさえずりを聴きながら、歩いてます。

「自分の足で歩き自然をいっぱい感じた」幼児期の体験は、

いつか自分の意志で立ち、自らの足で行きたいところへ行く「原動力」になる、そう思ってます。

体験から育つもの

風の森を巣立って、小学校に通い始めた息子と娘。下校時刻が過ぎてもなかなか帰宅せず、やっと帰ってきたと思ったら両手いっぱいのつくしとよもぎ。通学路の畦道にたくさんあったから二人で摘み草していた、とのこと。「お母さん、喜ぶかな?と思ってさ。これでよもぎ団子とつくしの佃煮作って!」と笑顔で差し出してくれました。在園中は四季折々、よもぎやつくしだけでなく野イチゴや桑の実、栗や柿、キノコなど散歩で見つけた自然の恵みをいただいていましたが、小学校に通うようになっても自然は子どもたちにとって、とても身近なままなんだと嬉しくなりました。そして、今でも休みの日には庭に秘密基地を作ったり、おもちゃを自分で工夫して作ったりと自分で考え、自分の手で作り出すことを日常的にしています。なんて自由で豊かなんだろうとうらやましくさえあります。風の森で過ごした体験や経験、感じたことが礎になって、今の子どもたちの姿があると思います。人生の黄金期ともいえる幼児期を心豊かに過ごすことができたことに感謝です。

感謝の気持ちをはぐくむ

お母さん当番で、一緒に野外調理をした時に、みんなでいただく おひる は本当に美味しい!

小さな手でこねて、まるめた 色んな形のパン、畑で育てた野菜を採ってきて、洗って小さく切って、

薪の火でコトコト煮たスープ。

 

 「おひさまにありがと

  大地にありがと

  おとうさん、おかあさんにありがと

  いただきます。」

 

毎日、風の森でお日さまの下で、大地を踏みしめて たくさん歩いて、遊んでいる子どもたち。

彼らがずっと大きくなっても、この言葉を忘れないでいてほしいなぁ、と思います。

風と大地

初め、1カ月~2カ月は娘は泣いて登園していました。

通う内に、いつの間にか文句やわがままが減ったなーと成長を感じました。

歩くことのつらさじゃなく、楽しさを知った娘は毎日が大事な時間を過ごす歩育になりました。

風のように四季を感じ、匂いを感じ、大切な友達と手を取り合って、大地を音となり歩んでいるんだなーと感じます。

一緒に育ててもらいました。

息子は年中から、娘は年少から お世話になりました。

幼児の時期こそ、たくさん外で遊んでほしいという風の森の想いや、園に通っている子ども達の生命力あふれる姿を見て、感動したのを覚えています。

自然の中に入り、自然の不思議におどろき、感動し、一体となり遊んでいる子どもを見ていると、親である自分の姿勢を考えさせられることがたくさんあります。

今という時代に流され、ただ変わっていってしまうのではなく、

子ども達と泣き、笑い、痛みも喜びも一緒に感じられる、そして考えることができる。

かけがえのない時代を過ごさせていただき、心から感謝しています。

自然の中で

娘が年長の時、長野県に引っ越してきた。

せっかく自然の多い大町市に引っ越してきたんだから、

野外でたくさん過ごしてほしいと、風の森に入園した。

でも、娘はなかなか新しい環境に馴染めず、一人ポツンとしている時間が多かった。

そんな娘をたくさんの生き物たちが慰めてくれた。

散歩に出てると、硬くなっている気持ち、悲しい気持ちを、

風がそっと流し、雄大な山々が勇気をくれる場面を何度も見た。

娘に限らず、何度私も同じように自然に慰められたか・・・。

そのうち、頑なだったのは自分達だったのかなと気が付いた頃、

娘は園に馴染んでいった気がする。

私もお母さん達に大町での生活知識をたくさんもらい、

新しい土地で生活することへの不安や緊張が解けていった。

娘は、卒園した今では「風の森にいってよかった」と、風の森での日々を楽しく思っていることが、

何より嬉しい。